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☆スタッフITコラム☆
  日本でのAI普及に向けた課題について
 By やま 2017/12/04

最近、スマートスピーカーが各社から発売されて、ますますAIが注目されていますが、よく耳にするニュースは海外のものが多く、日本のAI開発はというと世界に比べると遅れているそうです。

■1番の理由はAIを学習させるためのデータを持っていないことです。
現在のAIはディープラーニングを含む機械学習技術の進化によって、画像や音声などの認識率が格段に上がりました。ただ、その学習をさせるためには大量のデータが不可欠です。
世界中の多くのデータを持っているGoogle、Amazon等はそのデータを活用して、AI開発を行っています。日本だとその膨大なデータを収集する仕組みがほとんどなく、学習データがあまりないという現状です。しかも日本の場合だと個人情報保護法の観点により、企業が持っているデータの利活用に厳しい制限があります。それもAI開発の足かせとなっているそうです。

■次に日本企業のAIに対する意識の低さです。
AIの普及に向けた今後の対応や準備について意識調査を行ったところ、米国はAI普及に備えてスキルや知識を身に付けビジネスに続けようと対応・準備しているという人が多く、AI導入への対応・準備を重視している姿勢がうかがえます。一方日本では、「準備・対応については特に何も行わない」という意見が過半数を超えており、AI活用への意識が乏しいのが現状のようです。
また、「業務のデジタル化」についても調査したところ、米国、中国では8割、9割が準備ができているのに対し、日本では42.5%と極端に低く、最下位でした。日本の企業の中にはイノベーティブな変化に対応できていないところが多く残っているのが現状のようです。

■最後にAI人材不足
ディープラーニング、機械学習を習得している人材が少ないということです。
経済産業省が出した予測では2020年には約5万人ものAI人材が不足するそうです。
米国では新卒の学生に2000万もの年収を提示して、AI人材を確保しようとしています。
日本では社内研修で人材を育成したり、大学にデータサイエンティスト学部という学部を新設して育成しようとしていますが、時間がかかりそうです。

このAIブームが定着して、普及するのか?
米国ではブームでは終わらず、一般に普及するとみられています。
日本ではというと?で、一部の資金やデータを持っている企業では取り入れて成果を出すかもしれませんが、一般に企業ではなかなか難しいかと思われています。

日本でもAIをブームでは終わらせたくないですね。


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