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☆スタッフITコラム☆
  町工場が自作でIOTシステムを導入
 By やま 2017/08/28

「愛知県の中堅自動車部品工場がIOTシステムを自作で開発し、数億円の削減効果を得た。」というネット記事がありましたのでご紹介したいと思います。

この会社は、今までは手書きで記入し生産管理を行っていたのですが、やはり記入漏れなどがあり正確な把握が難しかったので、生産管理を自動化ためにIOTシステムを検討したそうです。
しかし、一般的なIOTソリューションはコンサル、見積もりだけで数百万、導入までだと数千万〜億になることが多く、とても中小規模の工場には手が出せるものではありませんでした。それならば、自分たちで作ろうと、自作でのIOTシステム開発に動いたそうです。

IOTシステムを開発するにあたって、社長から与えられた大命題は「とにかく初期投資を抑えること」で、それを検討した結果、@「データはクラウドで管理する」A「汎用製品を使用する。」B「工事費用のかからない無線通信や乾電池を使用する」ことを念頭に開発したそうです。

そうやって開発していった結果、第1世代では装置の稼働時間、停止時間が見えるようになり、第2世代では生産個数やサイクルタイムがわかるようになったそうです。
この第2世代の時点で数億円の削減効果があったということでした。

第3世代は、システムが複雑化して流石に自社では難しくなってきたので、専門家と協業で開発し、AIを搭載したそうです。
そして、このIoTシステムを拡販するための別会社も設立したということでした。

世界的には、インダストリー4.0とうたって、スマート工場化が進んでおり生産性も上がってきていますが、日本では中小規模の工場の割合が多くなかなか進んでおらず、そのため一人当たりの労働生産性は先進国の中では低いのが現状です。
日本で中小規模の工場でスマート工場を普及させるには、やはり初期投資がネックになってくるかと思います。この会社では自作する力を持っていたので良かったのですが、そういう会社は多くないと思います。システムを提供する側としても「初期投資をどう抑えることができるか?」を意識した提案が出来ないといけないと感じました。。



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